ICEがなにやら動いてる

_4a760615-c08b-4ec2-a203-b19864f78eb4L1ローンチに向けて潜行していたIONことICEネットワークでなにやら慌ただしく動きがあります。 ファウンダーの@ice_z3usがリポストしたこの元投稿では新人事でecosystem拡張責任者に@daemon_0xが就任したという報告と、IONで次に起こる大きな出来事に関する独占ニュースと最新情報、エコシステムのパートナーシップと機会のために彼をフォローするようにとのことです。
その大きな出来事というのが次のポストです。 なんと2021年に産声を上げたAPPマイニングの雄Pi Networkの関連ecosystemであるPi Chain Mallとの提携を発表したのです。 Pi NetworkはCoreDAOとほぼ同時期にモバイルアプリでのAPPマイニングを開始した、言ってみればAPPマイニングの嚆矢ともいうべきプロジェクトで、そのuser数はKYC済みでMainnetに初期転送を済ませたアカウントだけでも558万を数えるという最大規模のコミュニティを持つプロジェクトです。
当ブログでこのPiを扱わないのは、ホワイトペーパーを精査した時その実現性に疑問符(例えばハードキャップがないのでポンジスキーム化する恐れが拭えないなど)が付くからなのですが、Piが持つ膨大なuserとそのコミュニティは強力です。
そのPi Network本体とはPartnershipを結ばずに、Pi Chain Mallという最近PCM  WalletというアプリでAirdropを始めた関連プロジェクトとの提携ではありますが、IONコミュニティよりPiコミュニティに向けたアナウンスなのかなぁと思われます。
なんと言ってもICEは既に中途でAPPマイニングを打ち切ってリスティングし、APPマイニングでのuser獲得量も全量を転送済みであり、更に新規のトークン生成を行わないことになっているプロジェクトなので、100日余り先に予定されているMainnetまでは半ば放置気味でも問題ないという状況です。
一方でPi Networkはまた特殊な状況下にあると言えます。
ホワイトペーパーは初版が2019年にリリースされていて、これはBlockchainのローンチプロジェクトとしたらかなり年数が経過していると言えるものでしょう。2021年12月に改訂版が出ており、当初から懸念のあったTokenomicsについて少し踏み込んで記述されています。ホワイトペーパーの改訂はどんなプロジェクトでも発生するものなので、長期的かつ大型のL1ローンチプロジェクトであれば尚のこと、やむを得ないことでしょう。
Pi Networkが特殊な状況下にあるのは、KYCの実施に長大な時間を費やしていることです。この種のマイニング・Airdrop案件であれば、userの関心はやはりwithdrawです。一定期間のマイニングやAirdropの結果、獲得したトークンを実際に自分のWalletへ転送するにあたって最終関門となるのがKYCですが、一般的なプロジェクトでは1週間から2週間ほどのKYC期間を設定して実施、締め切り後にWithdrawalとなるのが多いでしょうか。PiではこのKYCが1年以上続いているので、ちょっと普通ではない状況です。原因やそうならざるを得ない事情があるのでしょうが、常識的にはあり得ない事態であり、実際にコミュニティを去ったuserも少なくないはずです。
Piのネイティブ通貨は土着的なL1で極めて閉鎖的な使われ方を想定している為、他のチェーンのトークンなどとの交換を想定していないものらしく、そう言った意味ではwithdrawが遅れてもPiが想定している商圏で例えばPi Chain Mallで転送を受けていないuserだけが商品との交換ができないだけでもあるので、ローンチに時間が掛かってもチェーン的には問題視していないのかもしれません。
Pi Chain Mallでの売買にKYCが1年越しでも終わらないuserはネイティブ通貨Piが使えなくて、他チェーンのネイティブ通貨であるICEが使えるようになるのは軽い違和感を感じますが、なんとなくWin-Winな気もしてきますので不思議です。
ブロックチェーン、わけてもL1はuserそれぞれがそのユースケースやdApps、雰囲気やイメージなどによって最良なものを選択していくものであり、それは仕事や住居や交友関係などによって住む街を選択するのと同じようなものです。多くの人口を抱えるL1には大きな責任が伴いますので、ぜひそこに暮らすuserに不利益にならないような取り組みを進めて欲しいと願うのみです。

IceNetworkのL1メインネット

Iceメインネットローンチは2024年10月7日と設定されています。
このチェーンはこれまでの振る舞いが乱暴ですが、TONつまりTelegram Open Networkの発展向上型だと言われています。ご存知のようにTONは現在そのユースケースが認められていて、CEXなどでの入出金にも使われるネットワークになっています。Telegramには一抹の不安、それはCertiKがalertを出すほどなのでかなりSecurityに脆弱な部分を抱えているようですが、user数とそのコミュニティは巨大であり、SocialFiとしてはとても可能性の高いチェーンだと思えます。その機能向上型であるならば、Ice Network略称IONにも可能性を感じるだけに今後の動きには注目せざるを得ません。