Colendのループ戦略(LOOP Strategy): 主なポイント

- Colendの新しいループ戦略は、CoreDAOチェーン上でCOREトークンのyieldを最大化するための自動化ツールです。
- フラッシュローンを使用して、ステーキング、借り入れ、再預金を1回のトランザクションで繰り返し実行します。
- ユーザーはstCoreを担保として預け、COREを借りてさらにステーキングし、yieldを増やすことができます。
- リスクはありますが、設計上liquidationリスクは低いとされています。
概要
Colendのループ戦略は、DeFi(分散型金融)における新しいyield最適化手法で、CoreDAOチェーン上で動作します。ユーザーはまずCOREトークンをステーキングしてstCoreを受け取り、それを担保にCOREを借り入れます。その借りたCOREを再びステーキングしてstCoreを増やし、再度担保として預けるというプロセスを繰り返します。この一連の操作はフラッシュローンを使って自動化され、1回のトランザクションで完了します。これにより、初期投資に対するyieldを大きく増やすことが可能です。
詳細なプロセス
stCoreのステーキング
COREトークンをステーキングしてstCoreを受け取り、すぐにステーキング報酬を稼ぎ始めます。通常、stCoreをCOREに戻すには7日間のロック期間が必要です。
ループの実行
1回のトランザクションで最大4回のループが可能で、各ループではstCoreを担保として預け、COREを借り、借りたCOREをステーキングしてさらにstCoreを増やします。
撤退方法
「Unloop」機能を使えば、DEX(分散型取引所)を経由してstCoreをCOREに戻し、借りたCOREを返済できます。swap手数料をカバーするため、2週間以上保持することを推奨されます。
リスクと安全性
この戦略はliquidationリスクを避けるように設計されており、stCoreのyieldがCOREの借入金利を上回るため安全とされています。ただし、DeFi特有のリスク(トークンのdepeggingやスマートコントラクトのバグなど)があるため、注意が必要です。スマートコントラクトはVerichainsによって監査されており、緊急停止機能も備えています。
始め方
少額のCOREで試し、Telegramコミュニティ(Colend Telegram)でサポートを受けながら始めることをお勧めします。stCoreをColendに預けると、月次Coredao airdropで3倍のボーナスも受けられます。
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更に詳しく…
Colendの新しいループ戦略は、CoreDAOチェーン上のDeFiプロトコルにおける重要なイノベーションであり、ユーザーがCOREトークンのyieldを最大化するための自動化された戦略として2025年のロードマップに含まれています。この戦略は、フラッシュローンを活用したrecursiveな借り入れとステーキングのプロセスを通じて、効率的かつ低コストで高いyieldを得ることを目指しています。以下では、この戦略の詳細な仕組み、リスク、安全性、利用方法、そして関連する背景情報を包括的に解説します。
戦略の概要と背景
Colendは、CoreDAOチェーン上で動作するBTCFi(Bitcoin Finance)プロトコルであり、ピアツーピアの暗号資産の貸し借りを提供しています。2025年のロードマップでは、ユーザーの利便性とyieldの最適化を目的とした新しいツールが発表されており、その中の一つが「Loop Strategy」です。この戦略は、crypto-economy.comの記事(Colend 2025 Roadmap)で「DeFi farming strategiesを最適化する自動化」と説明されています。
2025年5月8日のX投稿(Colend X Post)では、この戦略が正式に紹介され、BTCFiエコシステムにおける最初の提供として位置付けられています。この投稿は、2025年2月16日のロードマップ発表(Colend Roadmap X Thread)に基づいており、BTCFiツールスイートの一部として開発されました。
ループ戦略の詳細な仕組み
ループ戦略の核心は、liquid stakingとrecursiveな借り入れ・再預金のプロセスを自動化することです。以下に具体的なステップを説明します。
1. Liquid Staking with stCore
- ユーザーはまずCOREトークンをステーキングし、stCore(liquid staking token)を受け取ります。stCoreはネットワークのバリデーターに委任され、即座にステーキング報酬を稼ぎ始めます。
- 通常、stCoreを元のCOREに戻すには7日間のunbonding期間が必要です。この期間中、トークンはロックされ、利用できません。
2. ループメカニズム(最大4回の反復)
ループ戦略は、1回のトランザクション内で最大4回のrecursive loopを実行します。各ループは以下の3ステップで構成されます:
- stCoreをColendに担保として預ける。
- その担保に対してCOREを借り入れる。
- 借り入れたCOREをステーキングし、追加のstCoreを生成し、それを再びColendに預ける。
高度なユーザーは、この4回のループを別々のトランザクションで最大3回繰り返すことが可能で、合計12回のループが可能です。ただし、12回を超えると効率が低下するため、インターフェースでは1回につき4回のループに制限されています。
3. Unloopと退出戦略
- ユーザーは「Unloop」機能を使用して、いつでも戦略から退出できます。この機能は、DEX(例:Icecream Swap)を経由してstCoreをCOREに戻し、借り入れたCOREを返済します。これにより、7日間のunbonding期間を待たずに担保を解放できます。
- swap手数料とslippage(価格のずれ)による損失をカバーするため、Colendは少なくとも2週間以上ポジションを保持することを推奨しています。標準的なDEX手数料が適用されます。
- 代替案として、ユーザーは通常の7日間のunbondingプロセスでstCoreをCOREに戻し、手動でローンを返済することも可能です。この場合、swap手数料は発生しません。
4. 外部プロトコルとの統合
ループ戦略は、Colendが所有しない外部のスマートコントラクトと連携して動作します。これには以下のプロトコルが含まれます:
- Icecream Swap(@icecream_swap):低slippageのトークンスワップを提供。
- Glyph Exchange(@glyph_exchange)とCOREx(@COREx_Official):フラッシュスワップ(flash loanの一種)を実行。
- Pyth Network(@PythNetwork)、Switchboard(@switchboardxyz)、APRO Oracle(@APRO_Oracle):価格フィードを提供し、担保と借入の計算を正確に行う。
このcomposableなアプローチにより、ガス消費を減らし、ユーザーの複雑さを軽減します。
リスクと安全性
ループ戦略は、neutralなリスクプロファイルを持つように設計されていますが、以下の点に注意が必要です。
リスクプロファイル
- liquidationリスクの回避: stCoreのステーキングyieldがCOREの借入金利を上回り、プロトコルが60%のloan-to-value(LTV)比率を強制するため、recursive loopは常にovercollateralized(過剰担保)状態を維持します。これにより、市場の価格変動でもliquidationのリスクはほぼありません。
- 担保と債務の連動: stCoreと借り入れたCOREは同じアセットに基づいているため、価値が連動し、マージンコールの可能性は低いです。ただし、他の種類の担保やvolatileなトークンを追加する場合、health factorを密接に監視する必要があります。
固有のリスク
- トークンのdepegging: stCoreやCOREがdepegging(価値の逸脱)を経験した場合、担保の価値や比率に影響を与える可能性があります。
- スマートコントラクトのリスク: 監査が行われているとはいえ、予期せぬバグや脆弱性が存在する可能性があります。
- 市場や流動性の変動: 市場の急激な変化や流動性の低下により、ポジションの監視が必要になる場合があります。
安全性の確保
- Verichains(@Verichains)によるスマートコントラクトの監査が実施されており、collateral ratioの適切な執行、secureなflash loanロジック、緊急停止メカニズムが確認されています。
- ユーザーは監査レポートをレビューし、「Don't trust, verify」の精神で安全性を確認することが推奨されます。
利用方法とインセンティブ
ループ戦略を始めるには以下の手順が推奨されます:
- 新しいウォレットを作成し、少量のCOREをデポジットしてプロセスを試す。
- 1回のトランザクションで最大4回のループを実行し、2週間後にUnloop機能を使用してswap手数料とslippageをカバー。
- サポートやディスカッションのためにTelegramコミュニティに参加。
追加のインセンティブとして、stCoreをColendに預けると、月次Coredao airdropで3倍のボーナスが適用されます。これにより、報酬がさらに増加します。
類似戦略との比較
他のDeFiプロトコル(例:Lendle)のループ戦略と比較すると、Colendの特徴はCoreDAOチェーン特有のstCoreとBTCFiの統合にあります。Lendleのケースでは、USDTやWBTCを使ったloopingが説明されており、max LTV 80%やliquidation threshold 85%が設定されています(Lendle Looping Article)。Colendも同様の仕組みを持ちつつ、COREとstCoreの連動性を活用してliquidationリスクをさらに低減しています。
結論
Colendの新しいループ戦略は、ユーザーがCOREトークンのyieldを効率的に増やすための強力なツールであり、フラッシュローンとliquid stakingを組み合わせた自動化されたプロセスを提供します。安全性の確保とリスク管理が重視されており、初心者でも少額から試すことが可能です。ただし、DeFiの固有リスクを理解し、ポジションを適切に監視することが重要です。この戦略は2025年のBTCFiエコシステムの成長を牽引する重要な一歩と見なされています。
まとめ
項目 | 詳細 |
---|---|
定義 | stCoreを担保にCOREを借り入れ、再ステーキングするrecursiveプロセス。 |
最大ループ数 | 1トランザクションで4回、合計12回可能(効率性のため4回推奨)。 |
リスク | token depegging、スマートコントラクトバグ、市場変動。 |
安全性 | Verichains監査済み、emergency pause機能あり。 |
退出方法 | Unloop機能でDEX経由でCOREに戻す、2週間以上の保持推奨。 |
インセンティブ | stCore預けでCoredao airdrop 3倍ボーナス。 |
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