ブロックチェーン系統別リストこの記事では、複雑化するブロックチェーンの世界を、その技術的なルーツや特徴に基づいて「系統」ごとに分類し、網羅的にリスト化します。BitcoinやEthereumといった主要なエコシステムから、注目の新興プロジェクトまで、現在のランドスケープを理解するための一助となれば幸いです。
系統化については判断が難しいところもありますが、各チェーンの公式なアナウンスを採用して配置しています。現状でユースケースの無いチェーンを排除し、実体のあるチェーンのみを配置しました。
また、当ブログのシリーズ記事「L1チェーン紹介」で解説済みのチェーンについては該当記事へリンクします。


📜 1. Bitcoin系統 (UTXOモデル)

BitcoinのUTXOモデルとPoW(Proof of Work)を基礎とする系統です。セキュリティと分散性を最も重視しており、その思想を継承しつつ、スケーラビリティやスマートコントラクト機能の拡張を目指すレイヤー2(L2)が活発に開発されています。

特徴

  • UTXOモデル: 取引の未使用アウトプットを追跡する方式で、シンプルかつ高い並列処理性能を持つ。
  • 高いセキュリティ: PoWによる最も堅牢なセキュリティと分散性を誇る。
  • L2による機能拡張: スマートコントラクトや高速決済はBTCの機能では実現されない為、近年隆盛しているL2やサイドチェーンが担う。

主要チェーン


🤖 2. Ethereum系統 (EVM)

スマートコントラクトの標準であるEVM (Ethereum Virtual Machine) を中核とする、現在最も巨大なエコシステムです。アカウントベースのモデルを採用し、DApps(分散型アプリケーション)開発の基盤となっています。

特徴

主要チェーン


🏛️ 3. Diem系統 (Move言語 / 水平スケーラビリティ)

Meta社(旧Facebook)のブロックチェーンプロジェクト「Diem」から生まれた技術や思想を継承する系統です。資産の安全な扱いや、並列処理による水平スケーラビリティを重視する点が共通しています。

特徴

  • 高い安全性と表現力: Move言語はデジタル資産の所有権やアクセス制御を厳格に管理できる。
  • 水平スケーラビリティ: 複数のチェーン(マイクロチェーンなど)を並列で実行することで、システム全体のスループットを向上させるアーキテクチャ。

主要チェーン

  • Move言語系:
    • Aptos (APT): Diemの元開発者チームが創設。Move言語を採用し、高い処理性能と信頼性を両立。
    • Sui (SUI): 同じくDiemの元チームが開発。オブジェクト中心のアーキテクチャで、特にNFTやゲーム領域に強い。
  • Diem思想継承系:
    • Linera: Diem(Novi)の元研究者が創設したL1。ユーザーごとに「マイクロチェーン」を持つ独自のアーキテクチャで、Web2のようなリアルタイム性と弾力的なスケーラビリティを目指す。

⚡ 4. Solana系統 (PoH / SVM)

独自のコンセンサスアルゴリズム「Proof of History (PoH)」と、Rust言語ベースの高速処理が特徴の系統です。EVM系とは異なるアーキテクチャで、圧倒的なスループット(TPS)を実現します。

特徴

  • Proof of History (PoH): 取引の発生順序を暗号学的に証明することで、コンセンサス形成を高速化。
  • 超高速・低コスト: 理論上、数万〜数十万TPSという高い処理能力を誇る。
  • SVM (Solana Virtual Machine): 並列処理に最適化された実行環境。

主要チェーン


🌌 5. Cosmos系統 (IBC)

「ブロックチェーンのインターネット」を目指し、異なるブロックチェーン同士の相互運用性を重視する系統です。IBC (Inter-Blockchain Communication)プロトコルという共通規格で接続された、独立しつつも連携可能なブロックチェーン(AppChain)のエコシステムを形成します。

特徴

  • Cosmos SDK: ブロックチェーンを容易に開発できるモジュール式のフレームワーク。
  • IBCプロトコル: 異なるチェーン間でトークンやデータを安全に転送するための標準規格。
  • 主権と相互運用性の両立: 各チェーンは独自のガバナンスとセキュリティを持ちながら、エコシステム全体で連携できる。

主要チェーン

  • Cosmos Hub (ATOM): エコシステムの中心としてセキュリティを提供するハブ。
  • Celestia (TIA): データ可用性(DA)に特化したモジュラーブロックチェーン。
  • dYdX Chain: 分散型デリバティブ取引所dYdX専用のAppChain。
  • Injective (INJ): 金融アプリケーションに特化した高速L1。
  • Osmosis (OSMO): Cosmosエコシステム最大の分散型取引所(DEX)。

🌐 6. その他独自系統

上記のいずれにも分類されない、独自のアーキテクチャや思想を持つブロックチェーンです。特定の用途に特化したり、学術的なアプローチで開発が進められたりしています。

  • Polkadot (DOT): Cosmosと同様に相互運用性を目指すが、「リレーチェーン」に「パラチェーン」が接続する形でセキュリティを共有する点が特徴。主要パラチェーンにはAcala, Moonbeamなどがある。
  • Cardano (ADA): 査読付き論文をベースに開発を進める学術的アプローチを採用。独自のPoS「Ouroboros」とEUTXOモデルが特徴。
  • Tron (TRX): 「分散型コンテンツのインターネット」を目指す本格的プラットフォーム型L1で、Tether(USDT)の主要な発行・流通基盤。
  • TON (The Open Network): メッセージアプリ「Telegram」と統合されたエコシステムが強み。非同期スマートコントラクトで高いスケーラビリティを目指す。
    1. 2024-11-18 12:31:18 | TONチェーン最初のL2プロジェクト「DuckChain」のSnapshotが完了
    2. 2024-12-12 21:10:07 | TONチェーン最初のL2チェーン、DuckChain近況
    3. 2025-10-15 07:30:21 | DuckChain深度分析:TON L2初のEVM互換性とMEXCデリストが示す戦略的転換点
  • Tezos (XTZ): 自己修正可能なガバナンス機能が特徴で、ハードフォークなしにアップグレードが可能。
  • Hedera Hashgraph (HBAR): ブロックチェーンではなく、ハッシュグラフという独自の分散台帳技術を採用。高速・公正・低コストを謳い、企業利用に強い。
  • XRP Ledger (XRP): 国際送金など決済領域に特化。高速かつ安価な決済を実現。
  • Algorand (ALGO): 金融機関などでの利用を想定し、高速性、スケーラビリティ、分散性を両立する「Pure PoS」を採用。
  • Doge chain: Dogecoinをブリッジすることでそのユースケースを拡張する為のPoS EVMチェーン。

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