各ブロックチェーンのトレジャリーを徹底解剖!
Web3時代の賢い投資戦略
最近、X界隈で「仮想通貨財務戦略にシフト!」とか、「あのトレジャリー企業が保有量を更に追加」みたいな投稿を見かけたことありませんか?
これ、2025年、それも3qに入って加速しているムーブメントの一側面なんです。一部の賢い企業やプロジェクトは、Web3時代に突入するにあたり、自社の資産を現金だけでなく、「暗号資産(仮想通貨)」で保有・運用する「トレジャリー戦略」を積極的に採用しています。この「トレジャリー」の動向を追うことは、市場の未来を読み解くための超重要なヒントになるんです。
この記事では、仮想通貨を始めたばかりの初心者から、DeFiを使いこなす猛者まで、幅広い層の読者に向けて、主要ブロックチェーンごとのトレジャリー戦略を持つ企業やプロジェクトを徹底的に解説します。トレジャリーズの動きから、次なる強気相場(ブル・ラン)を掴むヒントを見つけ出しましょう。
トレジャリーって何?なぜ今、超重要なのか?
一言で言うと、ブロックチェーンにおけるトレジャリーズ(資金管理団体)とは、特定の企業やプロジェクトが、運営資金や投資資産として暗号資産を保有・運用する金庫のようなものです。
これまでの企業は、資産のほとんどを現金や国債といった伝統的な資産で保有していました。しかし、ビットコインのようなデジタル資産が「デジタルゴールド」として価値を認められるようになり、さらにDeFiの発展で暗号資産そのものが新たな収益機会を生み出すツールとして認識されるようになりました。
トレジャリーは単なる資産の「保管場所」ではありません。
- 長期的な資産保全: インフレへのヘッジとして、価値が希薄化しにくいビットコインなどを保有。
- 積極的な資産運用: DeFiプロトコルを活用して、保有する資産をステーキングやイールドファーミングで運用し、収益を最大化。
- エコシステムへの貢献: 自身のプロジェクトのネイティブトークンを保有し、エコシステムの成長にコミットしていることをアピール。
このように、トレジャリーの存在は、その企業やプロジェクトの財務的な健全性や、市場に対する本気度を示す指標となりつつあります。
ここでは、代表的なブロックチェーンごとに、トレジャリー戦略を採用している注目企業やプロジェクトをまとめました。 >>仮想通貨財務戦略関連記事【なぜ企業がビットコインを「戦略資産」に?その波紋と真意を問う!】
1. ビットコイン(Bitcoin):企業の「デジタルゴールド」戦略
ビットコインのトレジャリー戦略は、その多くが「長期的な資産保全」を目的としています。特に、MicroStrategy社とTesla社は、その代表格と言えるでしょう。
- MicroStrategy:
「我々はビットコイン企業である」と宣言するほど、ビットコインのトレジャリー戦略を最優先に掲げる上場企業です。前CEOのマイケル・セイラーは、自社株の発行や社債発行によって得た資金を積極的にビットコインに転換し、その保有量は常に世界最大級を誇ります。その戦略は「レバレッジ型」と呼ばれ、ビットコイン価格の上昇を最大限に享受しようとするものです。 >>マイケル・セイラー関連記事【【Legends】Michael Saylor(マイケル・セイラー)──ドットコムバブルの教訓からビットコインの伝道者へ】 - Tesla:
イーロン・マスク率いる電気自動車大手Teslaも、かつては巨額のビットコインをトレジャリーとして保有していました。一時、ビットコイン決済を導入するなど、その姿勢は非常に先進的でしたが、その後一部を売却し、現在はより穏健な「資産保全型」の戦略を取っています。その動向は今も市場に大きな影響を与えます。 - 【日本企業】メタプラネット:
「日本版マイクロストラテジー」として、国内の仮想通貨界隈で大きな話題となったのが、東証スタンダード上場の株式会社メタプラネットです。2024年より事業を大胆に転換し、ビットコインを主要な準備資産として保有する財務戦略を開始しました。その株価はビットコインの価格変動に強く連動する傾向があり、国内外の投資家から注目を集めています。 - 【日本企業】リミックスポイント:
仮想通貨取引所を運営する株式会社リミックスポイントも、財務戦略としてビットコインを保有しています。2026年3月期からは「ビットコイン・トレジャリー事業」が主要事業の一つとなり、保有する暗号資産から収益を上げ、財務基盤の強化を目指しています。 >>国内のトレジャリー企業関連記事【日本版「ビットコイントレジャリー戦略企業」】
2. イーサリアム(Ethereum):DeFiの中心、活発なトレジャリー運用
イーサリアムはDeFiエコシステムの中心であり、そのトレジャリーは非常に多様かつアクティブです。特に、最近は新たなプレイヤーが続々と参入し、「ETHトレジャリー」という新たな潮流を生み出しています。
- BitMine Immersion:
今、最もアツいETHトレジャリー企業と言えば、NASDAQ上場のBitMine Immersionでしょう。彼らは世界最大のETH保有企業であり、その保有量は115万ETH以上、評価額は49億ドル(約7400億円)にも達します。この巨額のETH保有は、市場全体に大きなインパクトを与えます。元々はBitcoinマイニング企業です。 - SharpLink Gaming:
ゲーム関連企業であるSharpLink Gamingも、大規模なETHトレジャリーを保有しています。直近の報告では、72万ETH(約34億ドル)を保有しており、今後の市場動向次第ではさらに買い増しを行う可能性を示唆しています。キャシー・ウッドのArk Investmentが投資していることで有名です。 - ジ・イーサ・マシン(The Ether Machine):
新興のプレイヤーとして注目されているのがジ・イーサ・マシンです。彼らは700億円規模のETH財務戦略を開始し、イーサリアムのエコシステムを支援するプロトコルにも積極的に寄付を行うなど、「コミュニティ志向型」のトレジャリー戦略を掲げています。
3. BNB Chain・ソラナ(Solana):L1チェーンのトレジャリー競争
ビットコインとイーサリアムだけでなく、他の主要L1(レイヤー1)チェーンも、そのエコシステムを成長させるために独自のトレジャリー戦略を持つ企業が増えています。
- BNB Chain:
BNBを主要な財務資産として採用する企業が急速に増えています。特に、BNB Network Company(旧CEA Industries)は、Yzi Labsからの資金調達を受け、世界最大のBNB保有企業となりました。彼らはBNBを保有することで、BNB Chainのエコシステムに深くコミットし、新たなビジネスチャンスを模索しています。 - ソラナ(Solana):
ソラナの高速かつ安価なトランザクションを活かし、DeFi Development Corpや米製薬会社のArtero BioscienceなどがSOLをトレジャリーとして採用しています。これらの企業は、単に保有するだけでなく、ステーキングやイールドファーミングといったDeFiの機能を活用し、資産を積極的に運用することで収益を最大化する戦略を取っています。
トレジャリー情報はどうやって調べる?
「トレジャリーの動きを追いたい!」と思ったあなたのために、役立つツールをいくつか紹介します。
- Dune Analytics & Nansen:
オンチェーンデータを可視化する強力なツールです。特定の企業のウォレットアドレスや、プロジェクトのトレジャリーに関するダッシュボードが多数公開されており、リアルタイムで資金の出入りをチェックできます。 - CoinGecko & CoinMarketCap:
これらのサイトでは、上場企業が保有するビットコインなどの暗号資産の保有量をまとめたページがあります。手軽に主要企業の保有状況を確認できるので、まずはここからチェックしてみるのがおすすめです。
まとめ:トレジャリーはWeb3時代の羅針盤
トレジャリーの動きを追うことは、単に企業の資産状況をチェックするだけでなく、Web3の世界がどこに向かっているのか、その潮流を読み解く「羅針盤」となります。
今回紹介したように、各チェーンのトレジャリーは異なる目的と戦略を持って運用されています。これらの動向をウォッチすることで、市場のトレンドを先読みし、自分自身の投資戦略に活かすことが可能になります。
もちろん、これは投資助言ではありません(NFA)が、ぜひこの記事をきっかけに、ブロックチェーンの世界を深く探求するきっかけにしてもらえれば幸いです。 >>トレジャリー関連記事【仮想通貨はもう"別世界"じゃない!伝統金融とBTCが織りなす「ビットコイントレジャリー戦略」と進化する投資最前線】
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